メルトンコートの常識を覆す

原宿の小さなマンションで誕生したLENO（リノ）。
LENOのものづくりはビンテージを元に製造時の歴史や背景を紐解くところから始まります。
生産の過程や素材の風合い、なぜそのようなデザインになったのかまで深く掘り下げている。
さらにLENOの場合はビンテージのアイディアソースをそのまま表現しているかというと、少し違う。
一度、紐解いてからLENOというフィルターを通して再構築されている。
そしてそのフィルターが着る人を引き立てている。
ビンテージがベースでありながら武骨さがなく、しなやかでカッコいい。
だから、LENOのアイテムは現代にもよく似合い、トレンドに左右されないんだと思います。

ビンテージ好きもファッション好きも夢中にさせるLENO。

1940年代の軍用ダッフルコートをデザインベースにLENOならではのフィルターを通してブラッシュアップ。
生地はカシミアを15%使用したメルトン地。
カシミア混の商品の中でも15%の混率はかなり高め。
しかも、メルトン地と言えば密度も高く原料の使用量も多い。
それなのにこれだけたっぷりカシミアを使っているのは、かなり珍しい。

実際に触ってみると、もう格別。
わずか15%と思うかもしれないけれど、ウール100%のメルトン地とはまるで別物。
想像していた質感より、ずっとずっと柔らかくしっとりしている。
私の場合、メルトンのコートを着ると首が擦れて痛くなってしまうことも多かったけれど、これは大丈夫。
頬ずりしてもダメージを受けないくらい滑らかで気持ちいい。
イメージしていたウールのメルトンコートとの違いに驚くはず。
カシミアならではの上品な艶も高級感タップリ。

メルトンの生地と言えば大事なポイントがもう1つ。
それは重さと防寒力のバランス。
例えば、軽くしようと思うと生地が薄くなってしまうから防寒力は下がる。
反対に防寒力を高めようとすると重たくなってしまう。
カシミアを使っているからそもそもウールよりも暖かくて軽いのだけど、このダッフルコートの場合このバランスが絶妙！
暖かいのにストレスを感じることなく着ることができる。

トグルやレッグストラップなどのディテールも抜かりない。
使用している素材が当時のものを忠実に再現している。

2022年モデルからアップデートしたシルエットは大きすぎず、ちょうどいい。
余裕のあるロング丈も今っぽい。
合わせるものを選ばないから、使い勝手も抜群。

ビンテージに精通しモノづくりに一切の妥協が無いLENOらしく、本気で作りこまれている質の良いダッフルコート。
着心地は優しくカジュアルなデザインなのに、自然と上品に仕上がります。