ザ・スペシャルコラボレーション

1960年代後半、Rocky Mountain Featherbed（ロッキーマウンテンフェザーベッド）は、アメリカ・ワイオミング州のジャクソンホールでスタート。
創業者は、その経験とサバイバルスキルを生かし、1974年当時最高のハイテク素材であったGORE TEXR素材をいち早く採用。
一枚革ヨーク仕様のマウンテンパーカを完成させます。

さらなる飛躍を遂げるかに思われたが、残念ながら1980年代後半にブランドは消滅してしまう。
時を同じく、一人の日本人がロッキーマウンテンフェザーベッドの収集を始めます。
そして20年という歳月を経て研究と試作を重ね、オリジナルをも超えるリプロダクツが完成したのが2005年秋。
“現代”というエッセンスを加え他に類を見ない贅沢な製品を生み出し、世代を超えて世界中の人々を魅了し続けている。
それがロッキーマウンテンフェザーベッドです。

対してANATOMICA（アナトミカ）は1994年にパリにてスタートしたブランド。
その創始者であるピエール氏と、2008年に加わった日本のアパレル界を代表する寺本氏が生み出すのは普遍的な価値を持つプロダクト。

アパレルの世界では、トレンドや季節の移り変わりとともに価格や価値が下がっていくのは避けられないものかもしれない。
ところが、アナトミカのプロダクトはその常識が通用しない。
むしろ着込むほどに価値が増していくような、そんなプロダクトばかりなのです。

このマウンテンパーカはそんなロッキーマウンテンフェザーベッドとアナトミカがタックを組んだもの。
歴史背景も誕生した国も異なる両ブランドが、なぜここまで完成されたコラボを実現することができたのか。
それは、前述したロッキーマウンテンフェザーベッドの収集を行っていた世界有数のビンテージコレクターがアナトミカのデザインを担当している寺本氏本人だからに他なりません。

実はこのマウンテンパーカ、アナトミカのほぼ全てのショップスタッフが個人的に愛用しているそう。
使用した生地はロッキーマウンテンフェザーベッドのオリジナルの3レイヤーナイロン地であるSTORM SHUTTER（ストームシャッター）。
雨や雪、風は防いでくれるのに汗などの不快な湿気は逃してくれる生地。
質感は60/40クロスの様な少しマットな仕上がり。
丈は少し長めで余裕のあるシルエット。
高めの襟は風の侵入を防ぎ、暖かい空気を逃がしにくい。
フードは収納することができるから、用途によって使い分けもできる。
ヨークにはロッキーマウンテンフェザーベッドではおなじみの贅沢な一枚革。
ナナメに配置されたジッパー付きの胸ポケットは着用している時もモノの出し入れがしやすい。
フラップ付のポケットは、二重になっていてサイドから手を入れればハンドウォーマーに。
オリジナルの真鍮ボタンにはRMFBのロゴが入っている。
背面の大きなジッパーポケットはマウンテンパーカではおなじみ。
ウエストはコードで調整できる仕様。

実際に着てみると、一枚革のヨークがめちゃくちゃいい。
今までのマウンテンパーカはカジュアルで軽い印象だったけど、このヨークのおかげで高級感が生まれる。
デニムパンツに合わせてカジュアルに楽しんでも、スーツなどに合わせても良い。
これだけクラシカルな面構えでありながら、機能性もしっかりと兼ね備えているところもスペシャルコラボならでは。
冬はインナーにダウンジャケットやフリースなどを重ねて、春や秋はレインウェア代わりに。
とにかく活躍の場が多い1着です。