アロハシャツの嗜み

1994年パリにてピエール氏によってスタート「ANATOMICA（アナトミカ） PARIS」。

固定概念にとらわれず、フィッティングを重要視した普遍的で上質なものを作るために試着を繰り返し、
ミリ単位で修正を加え、生まれたのがアナトミカのスタイル。
そこから生まれるのは、めまぐるしく変化するトレンドを重視したファッションとは異なる、何年にもわたってその価値を実感できるアイテムたち。

このハワイアンシャツもアナトミカらしさに溢れている。
大きめのオープンカラーに、雰囲気たっぷりのナットボタン。
両サイドに入ったスリットにボックスシルエット。
縫製技術がとにかく高いアナトミカならではの細やかなピッチとそれが可能にする美しさ。

今年もモチーフはフィッシュネット。
網にかかった様々な海の生き物たちが一面に描かれている。
ベースカラーはほんの少しだけトーンを抑えたレッド。
夏らしさは満点で、どんなボトムにも合わせやすい。

今や定番アイテムとしてよく見かけるアロハシャツ。
暑い夏にはピッタリのアイテムだ。
でもこれは、他のアロハシャツとは一線を画している。
その差は実際に着た時の上品さ。
計算されたシルエットや上質な生地。
高い縫製技術により格上げされた商品自体の質。
それは正装であるアロハシャツの本来の在り方をもう一度思い出させてくれる。
毎年変わる柄はまさに一期一会。
アナトミカファンならずとも必見のアイテムだ。