超実用的

1960年代後半、Rocky Mountain Featherbed（ロッキーマウンテンフェザーベッド）は、アメリカ・ワイオミング州のジャクソンホールでスタート。
創業者は、その経験とサバイバルスキルを生かし、1974年当時最高のハイテク素材であったGORE TEXR素材をいち早く採用。
一枚革ヨーク仕様のマウンテンパーカを完成させます。

さらなる飛躍を遂げるかに思われたが、残念ながら1980年代後半にブランドは消滅してしまう。
時を同じく、一人の日本人がロッキーマウンテンフェザーベッドの収集を始めます。
そして20年という歳月を経て研究と試作を重ね、オリジナルをも超えるリプロダクツが完成したのが2005年秋。
“現代”というエッセンスを加え他に類を見ない贅沢な製品を生み出し、世代を超えて世界中の人々を魅了し続けている。

このジャケットは、そんなロッキーマウンテンフェザーベッドの冬の定番。
使用している生地は温か味のあるツイード地。
さぞ質の良いウールを使用しているのかと思いきや、実はポリエステル。
ロッキーマウンテンフェザーベッドと言えば生地へのこだわりが尋常じゃない。
だからこの生地も単なるウール風ポリエステルとは一味も二味も違う。
特有の自然な色味も、毛羽立ちもウールそのもの。
ところが、ウールではありえないほど軽いから動きやすく、着心地も良い。
直接あたってもチクチクしないし、ケアも楽。
毛玉になりにくいから長く着ることができる。
Synthetic Fiberという生地なのだが、その頭文字であるSYNと新しい"新"をかけたダブルミーニングでシンツイードと名付けられている。

デザインは3ボタンのテーラードジャケットがベース。
ジャケットでありながら、とにかく使いやすい仕掛けがいたるところに隠されている。

肩まわりはパッドがなく、なだらかなシルエットで肩も浮きにくい。
ウエストはコードで絞ることができ、袖は立体的に仕立てられている。
チンストラップが首まわりを守ってくれるから風が強い日も安心。
両胸と両ウエストのパッチポケットは大容量。
左裏の胸ポケットはジッパー付きで貴重品の収納に便利。
両ウエスト裏のメッシュポケットは、タップリと余裕を持たせているから大きなものも入ってしまう。

このジャケット、どこをとっても徹底的に日常的な使いやすくなっている。
肩もこらないし、とにかく動きやすい。
たくさんのポケットはバッグ要らずで、自宅でケアもできる。
仕事も旅行も、街中も公園も、このジャケットでまかなえてしまうのだ。
遊び心を散りばめながら、超実用的なジャケットに仕上がっている。